校長日誌

校長日誌 生徒保健講演会

10月22日(火)

 本日は3学年がそろって、2限で定期考査Ⅲを終えて、11時20分からリモートで生徒保健講演会を実施しました。

 講師に岡山コミュニケーション研修講演企画代表の稲田尚久先生(いなっち先生)にお願いして、「自分も相手も大切にするコミュニケーション術」と題して講演をしていただきました。

 講演の中では、「自分の未来は変えられる」「過去は変えられない」、しかし、「過去の意味は変えられる」という説明の後、それぞれの「価値観」について講演が進んでいきました。人が他の人に対してイライラすることの一つは、人それぞれ価値観が違うということでした。人は自分の「理想や期待」を相手に求めてしまうため、その差に対してイライラしたりするのだというのです。

 先生が受ける相談で一番多いのが人間関係に関する悩みだそうです。先生曰く、人間関係をうまく築くには相手を理解することが必要ということです。また、イラっとしたら「怒りの温度」を考えるといいということです。今感じた怒りを0から10に分けて、10を「人生最大の怒り」として考えたとき、今の怒りはどれくらいかと客観的に考えることで、感じていた怒りが徐々に小さくなっていくというのです。よく、アンガーコントロールという手法で、怒りを感じたら6秒間時間をおくと、少し怒りが収まってくるといいますが、それに近いかなとも感じました。

 また、自分が変えられるところは、出来事や状況が変化した際、そのことをどのように意味づけるかで、その後の感情や身体反応が変わってくるといいます。人が欠点や短所に注目してしまうのは、脳が自身の危険を避けるために、ネガティブな思考になるというのです。さらに、脳は一つのことに集中していると、それ以外のことに対しては意識がしにくくなるという性質もあるということでした。

 最後に「リフレーミング」で捉え方を変換しようということを教えていただきました。脳はネガティブ思考で、自分勝手にとらえる性質があるが、ネガティブもポジティブもともに大事な感情である。そして、自分の感情を認めるということは、自分を認めて大切にするということに繋がっていく。完璧な人なんていないし、皆お互い様なんだ。自分も他人も「ダメ出し」より「ヨイ出し」をすることで認めていくことで、自分も相手も大切にするコミュニケーションに繋がっていくということでした。

 社会の中で、人との関係は避けられないものです。そうした中で、どのようなことを意識しながら、過ごしていけばいいのかなど、とても参考になる講演でした。稲田先生、ありがとうございました。